2020年01月15日
今年もやってまいりました。雛飾りの季節。2000体雛飾りと呼んでいます。実際には、つるし飾りだけで2000体以上あります。一つ一つの飾りは、「女の子の健康と長寿」を思う親の願いを表すもの。
日本の培ってきた五節句の1つ。女の子の節句を表現する催事です。その内容を考え、想像してみると、日本人の親が子を思う粋な表現だと感心させられます。昔の方の暮らしは、毎日の最も大事なことは、食べること、生きることであっただろうと想像する中で、日常に感謝し帆とのぬくもりが尊く感じ、当たり前の日々に喜びと幸せを感じる瞬間を、こうした手作りのモノの中に見出していたのではないかな。
1つの輪には11個の願い玉がつるされた飾りが5本つけられた、オリジナルのつるし飾りです。1つの輪のつるし飾りには願い玉は55体ある事になります。つまり、子を思う親心が55体。これは、昔の平均寿命が50歳だったとされる時代、長寿になるように願う心を形にしたものです。
そもそも阿智村のように内陸にある土地柄の村には、置き雛の文化が浸透しているものです。そんな中、阿智村にはつるし飾りを古くから行っている方たちがいたと聞きました。調べてみると、昼神温泉の奥に「御坂神社」があります。
御坂神社は険しいとされた東山道を透る旅人が立ち寄ったとされる歴史ある神社です。そこに祭られている祭神は海神です。安曇族が東国に移住地を求めて、御坂峠を越えたこの地を要域とさだめ、御祖を祭祈したと伝えられています。
この安曇族の祖先は、海賊といわれております。その為、山の奥深くの神社でありながら、海の神様がまつられているのだという説です。つまり、その時代の流れで、海の向こう側、大陸の文化であったつるし飾りが、この地に伝わっているのであろうという説です。
当社の2000体雛飾りは、お客様に観賞していただくだけでなく、そんな昼神地区(園原地区)の歴史的諸説も感じていただける物でもあります。昼神温泉のある地位は、日本書紀に登場するほど古い歴史を持つ地域です。その上、現在まで電車等の公共手段が通せなかったことも要因となり、あまり存在を広げることのない地域であったともいえます。
雛飾りの文化だけでなく、多くの芸能が集まり、残されている地域でもあるといわれています。石苔亭いしだは先代の女将が築き上げたけ経営理念を土台に、、3つある自社の存在目的の内の一つ「日本の文化の発信基地であること」これを実践しようと、取り組みを続けています。是非、多くに皆様のが来館をお待ちしております。子の空気感の中で過ごすひと時をお楽しみください。