2021年05月09日
正面玄関の庭の様子を見に来ていただきました。横前さんは最初からこの庭を作ってくれた親方です。当時の事をしっかり覚えてくれていました。
父は忘れてしまったことも、話している内に横前さんが教えてくれました。
例えば″松”がありますが、大きいんです。運んできた時から大きかったようで、トラックに乗せながら運んだ時のエピソートを話してくれました。
例えばこの石、水が流れるよう穴をあけ、その水が面白く岩を流れてゆくように、表面に凸凹が出来るよう削ったと言っていました。
庭の趣というのも、建物と一緒で、正しく手を入れ続ければ、年月とともに一層味わい深くなります。この庭も、作った初年度に比べたら、格段に緑が濃くなり、奥行きが良くなり、やわらかさが感じられます。これを、無知な者たちで一時の満足感で手を入れてしまうと、その美しさは一瞬で失ってしまいます。
考えてみれば、会社も組織も同じですね。「ローマは1日でならず」という言葉が思わず浮かんでくるような感慨深いものがあります。
最初をしる横前造園さんは、私たち後継者にとって、とても心強い存在です。