2022年06月30日
七夕風鈴期間中、石苔亭いしだでは地域振興を目的として地元の商品紹介を兼ね「展示販売」を行っております。この地域振興に関わるテーマは、石苔亭いしだの営業にも大事としている「文化」です。
そこで今回お声を掛けさせていただき、ご縁を頂いた方は、飯田市で創業170年の歴史を持つ老舗染物屋スミツネさんです。旅館でご紹介するだけでは、私の目的とする内容には満足が出来ないと思い、この度地元の小学校にお声を掛けさせていただき、子供達の学びに当館が協力させていただく事が実現しました。小学校の社会科の授業の一環と地域学習(ふれあい)を期待し「特色ある地域と人々の暮らし ~伝統工芸を知る~」という内容で、スミツネさんの若旦那にご来館いただき30分程の伝統工芸とお店の説明の会を開かせていただきました。
スミツネさんは先ほども言いましたが、創業170年の染物屋です。今の若旦那で14代目とおっしゃっていました。飯田市で行われる「獅子舞フェスティバルや7年毎のお練り祭り」で活躍する、獅子のフォロを制作しています。
その他にも、消防団のはっぴや酒屋の前掛け諸々、長い長い歴史の中で数千個という数の型紙を補完しながら江戸時代からのつながりを継続しているお店です。
全て人の手作業で進めます。型紙や絵を写す作業から、染めて、縫うまでを、スミツネさんのご家族4人で行っているそうです。写真にあります手提げバックは、石苔亭いしだの家紋を入れてオリジナルバックをプレゼントしてくださいました。
最近では時代に合わせ、こういったいろんなサイズのバックやペットボトルホルダー、子供さんのリュック、ブックカバー、特色を生かしたいろんな商品を作成されて販売されています。
商品を通して、日本人が絶やさず繋いで切る伝統的な技術や作品への興味を持っていただきればうれしいと思います。子供達には、こうした取組を大事に大事につなげている人たちがいる事。現在の日本になるまでのルーツや人々への関心。そんなことへの意識も深めていただき、人間的に幅の広い視野でものを考える事の出来る人として成長してほしいと感じます。そして、これからグローバルな社会にはばたく世代として、自分達の持つ日本人としての血が誇り高いものになってほしいとも感じます。
石苔亭いしだは宿泊業を生業とする仕事ですが、商売をしながら人と人の交流が深まり、知識が広がり、地域を元気にしてゆくことが出来る、そんな役割も担えたら素敵だと考えています。今日は子供達とスミツネさんをお引き合わせする事が出来、知らなかったことを知ることが出来、私まで元気をもらえる時間を過ごさせていただきました。
ご協力をくださった皆様との出会いに心から感謝いたします。